保護犬猫活動
保護犬猫活動

小学生の頃ある事件をきっかけに私の獣医への道は始まった

私は子どもの頃から動物が好きで、犬か猫を飼いたいと親にねだりましたが、社宅の都合で犬猫は飼えず、代わりにハムスターで妥協しました。ある日ハムスターのケージを日向ぼっこさせようとベランダに出したまま友だちと遊びに行って、夕方帰宅したらベランダに出しっぱなしのハムスターが冷えて動かなくなり、慌ててストーブの前で温めようとしたら急な高熱にやられて結局死んでしまいました。「自分のせいでペットを死なせてしまった」この事をきっかけに私の人生が変わりました。

「動物の命を助ける仕事がしたい」との想いで獣医を志した

自分のせいでペットを死なせてしまったという私の懺悔は「動物の命を助ける仕事がしたい」という希望となり、テレビ番組で獣医という仕事があることを知り、獣医を目指すという志に成長しました。1996年日本大学 農獣医学部 獣医学科を卒業し、都内動物病院、大規模動物病院の分院長を経験後、2016年にいすみ動物病院を開業しました。

動物の命を助ける獣医が「犬猫の殺処分」の実態を知った

犬・猫の殺処分数。猫は犬の約5倍です。

獣医という仕事をしていく中で、目の前の病気や怪我をした多くの犬猫を救ってきたのに、自分の知らないところで毎年何万という犬猫が殺処分されているという実態を知り愕然としました。2019年4月1日~2020年3月31日の環境省のデータによると27,108匹の猫が殺処分されており、犬は5,635匹で、猫は犬の約5倍です※出典:環境省統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」(2019年4月1日~2020年3月31日)。そして殺処分を少しでも減らすためにまず自分でできることからと保護猫の里親探し活動を始めました。

交通事故で血まみれの野良猫を手術して・・・

交通事故で血まみれになった野良猫を発見者から預けられ、アゴの骨も折れていたので手術しました。保育器の中で保護していますが野良猫ですから触らせてくれないし結構世話が大変です。飼い主のいない野良猫ですから引き取り手がいないと、手術費用や世話をする費用も全部こちらの持ち出しになってしまいます。しかも便の排泄ができないことがわかり、この問題を解決しないと里親に渡すこともできず、場合によってはずーっと当病院でみなければならないという状況。

動物病院が保護猫を預かることで貢献するのは限界がある

当動物病院で保護猫を預かると猫エイズ・猫白血病の検査や、お腹の駆虫も行います。さらに基本的なワクチンも接種し、安心して飼える状態で里親さんにお渡しします。ただこれらの医療行為や預かって保育することは全て当院のボランティアになってしまい、通常の動物病院事業と並行して行うので負担が重くなり、保護猫の里親が見つからないと最後まで当院で預かることになり、さらに大きく育った猫を狭いケージの中で飼い続けるのは無理があります。

行政のシステムを変えなければ犬猫の殺処分は終わらない

「可哀想」「放っておけない」と多くの保護猫の面倒をみている一般の方もいて、餌代などが家計を圧迫して破綻のリスクもあります。これは行政が保護猫に対して責任をとらないまま放置しているから。結局引き取り手がいない犬猫は殺処分されるしかない。殺処分をなくすには行政のシステムを変えるしかありません。こうしている間にも罪のない犬猫がガス室で亡くなっています。

ライフワークの一環として取組んでいく

動物の命を助けるために獣医を志した者として、殺処分を見て見ぬふりはできません。全国の多くの獣医さんも同じ考えだと思います。全国の動物を愛する人たちと繋がって殺処分ゼロのために大きなうねりを起こしたい。私がそのリーダーでなくてもいいけど、手を挙げる人がいないなら私は喜んでその先頭に立つつもりです。

1996年日本大学農獣医学部獣医学科卒業 都内動物病院勤務医、大規模動物病院の分院長を経験 2016年千葉県いすみ市に、いすみ動物病院を独立開業し、これまで、延べ20万頭以上を予防や治療をしてきました。夜中に担ぎ込まれ寝ずに看病治療して来た事は数えきれないほどあります。まさに自分の命を削り、与えるような思いです。こんな思いで命を助けても、あまりにも簡単に殺処分される犬猫の数を知ると愕然とします。私は毎日治療する中で咬まれたり引っかかれて、あまりにも頻繁に起こるので、今では動物アレルギーになってしまいました。それでも、人間の都合で人為的に殺処分される犬猫がいる事を考えると手を休める事ができません。私はもっと真剣に対処すれば助けられる命だと考えます。
私はライフワークの一環として、これからも「保護犬猫活動」に取組んでまいります。
みなさんももう一度、諦めず、私と一緒に命と向き合いましょう!

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